今年はアンズタケが少なかった。
いつもなら大量に採ってその多くを乾燥アンズタケにして長期保存する。
天日乾燥させることによってアンズタケは素晴らしい香りと独特の歯ごたえを
楽しむことが出来る。
今回は乾燥させるほどまとまった量を確保できなかったので、フレッシュで
食した残りを欧米では乾燥保存の次に一般的に行なわれているピクルスを
作ることにした。
雨後に採取したアンズタケは水分を多く含んだ上に適当な掃除をしたために
ヒダの奥に松葉やゴミが付着したままなので、
水洗いしてゴミ取りを行なったのだが、さらに水っぽくなってしまった。
そして酢漬けした際に食べやすい大きさに切り分けていく。
本来アンズタケのピクルスは可能な限りきのこを乾煎りした後に
酢漬けにするわけなので、選別したアンズタケはもちろんのこと下処理にも
問題があるが、今回は我慢することにする。
フライパンで乾煎りするのだが、思ったとおりかなりの水分が出てきた。
煮込んでいるような感じになってきた。
通常なら数分でカラカラになるのだが、水分を大量に含んだ上に
大きくカットしたアンズタケを乾煎りするのには相当時間がかかった。
そしてまだまだ水分はきのこ内部に残っているような感じであったが、
面倒くさくなってきたのでここでアップルビネガーを投入した。
アンズタケのピクルスは
アンズタケ約1kgに対して、
アップルビネガーまたはワインビネガーを500cc〜750cc
(なければホワイトビネガーでも良いようだ)
水 100cc
砂糖 約100g
塩 少々
ローリエ 2枚
ブラックペッパー 適量
コリアンダーシード 適量
鷹の爪 2本
以上の全てをフライパンに入れてアンズタケと一緒に煮込む。
コリアンダーシードと鷹の爪は某が好みで入れているだけであるが、
それ以外のものは最低限揃えておきたい。
煮込み時間は10分くらいコトコトと煮込む。
煮込む際は本当に弱火にしないと煮込み上がる蒸気は強烈で、酢の香りで
部屋中酸っぱくなるので、換気とともに調理したほうが良い。
熱湯消毒したピクルスジャー(無かったのでパスタソースの瓶)に
冷ましたアンズタケをローリエ等の材料とともに詰め込み、
瓶の口の部分までフライパンに残ったアップルビネガーを入れて
フタをする。
こうしておけば冷蔵庫で半年くらいは持つ。
約一ヶ月ほど冷蔵庫で寝かしたアンズタケのピクルスである。
歯ごたえもよく酸っぱくて適度に辛味が効いていてご飯のお供というより
酒の肴に最高な逸品である。
アンズタケは欧米では超有名なきのこなので、やはり洋食に適したような
料理保存方法としてこのピクルスはとても有効である。
今晩は日本酒や焼酎はお休みで、ワインとともに味わいたいと思う。