2011/05/29

アミガサタケとオオズキンカブリタケ

里山にきのこ狩りに行ってきました。
例年より少し春が遅いようで、小振りですが形の良いアミガサタケを
採取してきました。
某が通うこの里山にはたくさんのアミガサタケが発生しますが、
この辺りでは通称Yellow Morelと呼ばれるものが一般的です。
和名だとマルアミガサタケになるのでしょうか?
色も白色に近いうす茶色で、まだ青草が茂らない枯れた草の中では
大変見つけにくいきのこです。
トガリアミガサタケなどの通称Black Morelと呼ばれるほうは頭が
黒くて、黄色に比べると少しだけ見つけやすいです。

しかし一番効果的なのは、まずは最初の一個を早く見つけて、
目を馴らすのが一番のようでもあります。
あまり小さなものは可哀相なのでそのまま採らないで、次回までの
お楽しみにしておき、今回は全部で19本採取しました。
日当たりのいい場所で乾燥させることにしました。
それにしてもこのYellow Morelは匂いの少ないきのこです。
乾燥させて幾分ましな匂いが出てきますが、それでもBlack Morelに比べると
その味気なさが価値の低さのようでもあります。

それにしてもまだYellow Morelにはまだ少し早かったようです。
あと一雨か二雨あって地温が10度くらいになれば、ポンポン出てくると
思います。
アミガサタケには少し早いと言うことは、
Early Morelと呼ばれるオオズキンカブリタケには今が盛りと
アミガサタケの発生する場所からそう遠くない場所で大発生していました。
しかもかなり大きな個体が多く、最大のもので全長20センチ以上ありました。
あまりにも小さいものはそのままにして、今回は全部で30本採れました。
Yellow Morelの香りの少なさに対し、オオズキンカブリタケは濃厚な
香りが漂います。

オオズキンカブリタケは所詮 アミガサタケの外道なので重要視されませんが
某の住む地方では好きな人も多いようです。
たっぷりのきのこパスタを作るときに、アミガサタケでは数が足りないときには
オオズキンカブリタケを足して作ると美味しいと思います。

というか、未だにオオズキンカブリタケを食べたことがないので
一体どんな味なのか・・・・?気になるところです。


2011/05/28

オオズキンカブリタケ

オオズキンカブリタケです。アミガサ茸にそっくりなこのきのこは
同じくアミガサ茸科のきのこですが、Early Morelと言われているだけに
アミガサ茸よりすこし早く発生するといわれてます。

某の住む地方では、時期的には同じですが混生したりはしてません。
他の人の報告によると混生もするそうです。

アミガサ茸がBlack MorelとYellow Morelに分けて認識されているように
このEarly MorelもWinkledとSmooth thimbleの二種類があるそうで
どちらも食べれます(加熱の必要性あり)

しわしわの傘を持ったほうが一般的でEarly Morelと言いますが、
遠め目には普通のアミガサ茸とそっくりです。
しかし採取すると
傘に比べ柄がやたらと長いです。
そしてアミガサ茸よりもさらにもろく、和名のとおり
柄に大きな頭巾をかぶっているだけなので、傘の部分が取れやすいです。

アミガサ茸と同じく加熱処理の後、食となりますが、
乾燥させるとさらに濃厚な香りを出します。
個人的主観かも知れませんが、乾燥したものに関しては、
オオズキンカブリタケのほうが濃厚なような気がします。



2011/05/25

こごみの天ぷら

某は山菜が大好きである。
概して山菜の多くはアクのきついものが多く、食するときにはアク抜きという
下処理が必要なものが多いなか、こごみはアクがほとんどなく
さっと湯通しするだけですぐに食べれる美味しい山菜です。
こごみはクサソテツという名のシダ植物でOstrich Fernという名前で
観葉植物としても売られている。
一般に食用として認識されているこごみはシダ植物の若芽の部分で
Fiddle headとも呼ばれている。
Fiddle headはバイオリンの頭の部分のことで形状が似ているから
そのような呼び名が付いたようです。

日本のこごみと比べ某の住んでる地方では渦巻きの周りから茎までが
すこし茶色いひげ状のものがいっぱいまとわり付いていて、
見た目もちょっとグロい。
たくさん収穫したこごみだが、やはりグロい。
水につけて手で一本ずつ茶色いひげをむしりとる。
軽く擦るだけで取れるのだが、数が数だけに家人に手伝いを頼むと
当然ながら断られる。
某、仕方なく一人でせっせと茶色いひげをむしりとる。
きれいに掃除したこごみは日本のこごみにそっくりになった。
ここまで下準備をすればあとは料理をするだけだ。
先に言ったとおり、こごみがアクがほとんどないので、さっと湯通ししただけで
食べることができる。

湯通しはほんの数秒で十分だ。
こごみの良さはその食感だと思う。
シャキシャキした食感を残すために長く調理するものは向いてない。
湯通しせず生のままで天ぷらにしてみた。
生地は薄めのほうがいい。厚めだとなかなか天ぷら粉がカリッと
揚がらないし、カリッとした頃にはこごみがふにゃっとしていることがある。
比較的高温の油で薄めの天ぷら粉でさっと揚げてみた。
するとひげ取りを断った家人も頃合を見計らってかやってきた。
こごみの天ぷらはレモンと塩で頂く。
春を感じる至福のひと時である。



2011/05/23

シャグマアミガサ茸

シャグマアミガサ茸です。脳みそみたいなグロテスクな風貌で、
おそらく多くの人が触らないし、食べようともしないきのこです。
しかしフィンランドでは有名な食材だそうで、人気のきのこでもあるようです。
形は当然ながらさまざまで一番上の茶色いものあれば、
すこしこげ茶色した黒っぽいものまでさまざまです。

アミガサ茸と同じ時期に発生しますが、発生する場所はアミガサ茸より
場所を選ばないようです。
森の中の小道の脇にはアミガサ茸もよく出てきますが、
同じようにシャグマアミガサ茸もよく発生してます。
切り株の周りで見事な菌円を描いた シャグマアミガサ茸です。
某がきのこ狩りをする地方では、開けた明るい森よりも、暗くて深い森で
切り株周りやそれらや落ち葉が堆積してちいさな小山になっているような
所での発生が多いです。

フィンランドでは有名なので調理方法も知れ渡っていますが、
このシャグマアミガサ茸は、実は人を死に至らしめるほどの猛毒菌だそうです。
調理の際は、必ず毒抜きしないといけないようです。

このシャグマアミガサ茸はギロミトリンとモノメチルヒドラジンいう毒成分を
もっており、正しい毒抜きをしないで食べた場合、
下痢、嘔吐、発熱、意識障害や内臓出血などなど、考えられる中毒症状は
すべて引き起こすというとてつもなく恐ろしいきのこです。

毒抜きはたっぷりの量の水にシャグマアミガサ茸を入れて沸騰させます。
それぞれの毒素に沸点があり、その毒素を抜くことができますが、
そのときの湯気に揮発性毒物質を含むため、換気の整った場所で
毒抜きをすることが絶対条件だそうです。

毒抜きは一回の煮沸では危険なので最低二回は煮沸による
毒抜きをしたほうがいいほうです。
とても危険なきのこなので食べる勇気はありませんが、
人々がなぜ危険を冒してまでこのきのこを食べるのか?
大いに疑問なところですが、答えは明白なようで
美味しいらしいです。

いつか 機会があれば食してみたいと思います。
 



2011/05/19

アミガサ茸と乾燥保存

今年最初のアミガサ茸を採取しました。
近所のキャンモア周辺はまだシーズンではなく、
5月から採れだすのはもう少し標高の低い500mから800mあたりです。
近場ではエドモントン周辺か、ブリティッシュコロンビア州に行かないと
アミガサ茸にはお目にかかれません。
日当たりの良い場所で半分乾燥していたアミガサ茸です。
きれいな形で、大きさは傘の部分が5センチくらいで、この辺りで採れる
アミガサ茸では平均サイズです。
すこし日陰の部分だと乾燥はしていませんが、小さなナメクジにアミの部分を
食べられてます。
ちょっと気持ち悪いですが、手で払ってナメクジを取り除けば、
まだまだいい形のきのこだったので採取することにしました。

今回は約2時間くらいかけて探し回って、40本以上採取しました。
アミガサ茸は乾燥させるとさらに濃厚な香りが凝縮されて美味しくなるので
すべて乾燥させることにしました。

天日で乾燥させますが、水分を多く含んでいるものは乾燥後に
真っ黒になります。それらは除外して、いい状態で乾燥させたものは
全部で40本ありました。

かなり大量で幸先のいいアミガサ茸シーズンが開幕しました。