2011/06/30

わらびの塩漬け保存

わらびは食べきれる分しか採取しないのだが、思いのほか極太の
いかにも食べごたえのあるワラビの群生を見た時など、
ついついたくさん採ってしまうことがある。
あく抜き作業を終わらせても、その後全てを食べきることが
出来ないと感じた時は、すぐさま塩漬けにして保存することにする。

過去にいろいろな保存を行ってきた。
長期で保存するなら乾燥させるのが一番だが、そんなに長期で
保存しているうちに次のシーズンがやってくるし、
何より乾燥ものは真っ黒になってしまって色合いが悪い。

冷凍も悪くはないが某の性格から言うと、何でも冷凍庫に入れると
ごちゃごちゃになってその存在を忘れてしまったりする。
これは自分の責任なのでどうしようもないが、
やはり塩漬け保存が性格的にも合うし、
色もきれいなまま保存できる。
あく抜きしたわらびを塩漬けにしているところである。
塩漬け保存することによりあく抜き前のわらびでもあくが
抜けていくようだ。
某の場合は食べきれなくなったわらびだったので、
あく抜きしたものを塩漬けにした。

あく抜き前でも後でもどちらでもいいが、とにかくわらび全体が
多いかぶさるように塩をたっぷりと使って漬け込む。
重しをのせる人もいるが、某は重しを使わない。
その代わりに竹の葉を敷き詰める。
竹の葉は殺菌効果があると言われている。
確かにちまきは竹の葉で包まれているし、完全に塩で漬け込むと
雑菌の侵入は完全に防げるが、竹の葉でとどめを刺すのもいいだろう。
一晩たつと水分が上がってくる。
多くの人がこの水をすてて、さらに追い塩をして漬け込むようだが、
某は全てのわらびが塩または水分で覆いかぶさっているのなら
そのままの状態で保存する。
上の写真の状態からさらに塩を足して、空気に接しないようにして
さらに、その上に竹の葉を敷いている。
水が出てきたとはいえ飽和量を超えた水なので雑菌に犯されることは
ないと思う。
そしてこの塩漬け保存は常温で保存できるのがいい。

塩抜きも非常に簡単で、ただ水に浸けておくだけである。
もちろん何回か水を換えたほうが塩抜きも速くなるだろう。

某の塩漬け保存はせいぜい半年までとしている。
もちろんもっと長期で保存できるが、何度も言うがそれ以上だと
次のシーズンがやってくるので、それ以上の保存は必要ないし
それほど残っているのなら明らかにわらびを採りすぎたことになる。

塩漬けしたわらびは実はもう既に少し食べてしまい、もう残りは
極僅かである。
もっと採っておけばよかったと少し後悔もあるが、
その分来年までの楽しみに取っておいたほうが幸せだと某は思う。



2011/06/27

アミガサタケの保存方法と虫

Black Morelトガリアミガサタケは大きさも少し小さいし、
細身でスマートなので、乾燥させるととても小さくコンパクトになる。
それに対しYellow Morelのマルアミガサタケは、生の状態でも
傘の部分がトガリよりさらに脆くてつぶれやすい。そしてでかい。
でかいので乾燥させると小さくなり保存しやすくなるので
いつも乾燥させる。
しかしトガリなどと比べても乾燥させて小さくなった感覚が
ちょっと少なく感じる。
これは採取してきたばかりのマルアミガサタケで、全長10センチの
個体である。
二日かけて天日で乾燥させたものがこれであるが、全長は僅かに
縮小して8センチになっていた。
傘の胴回りは15センチだったのが11センチにまで縮んでいた。
小さくはなっているが、それほどでもない。

アミガサタケは採取した生の状態だととても脆い。
しかし沸騰したお湯で加熱すると弾力をまして 扱いやすくなる。
生のまま冷凍保存するのも便利でよいが、保存に関してはやはり
天日で乾燥させるのが一番である。

アミガサタケのシーズン中は某の住む地方では雨の日も多く、
仕方なく室内で乾燥させる時もあるが、天日で乾燥させると
乾燥しいたけのように風味を増す。
一度からからに乾燥させると、保存は常温でできるので楽である。
乾燥させる際には網の上に置いてなるべく通気を良くして
乾燥させるほうがいい。
そしてアミアミの奥や柄の部分の根元にはきのこに湧く
虫がいたりする。
アップで見ると体が痒くなってきそうだ。
当然ながら目で確認できるものはその場で捕殺するが、割れ目等の
奥に潜んでいるものはどうしようもない。
乾燥させると自然と死滅する。
これらの幼虫が成虫に羽化したものかは定かではないが、
きのこの表面でぴょんぴょん飛び跳ねる変な虫もいる。
それらはとにかくぴょんぴょん飛び跳ねているので、網の上で
天日乾燥させていると、自然と落ちてゆく。

もうシーズンは終わっているので 採取したアミガサタケを
料理に使う時期になっている。
某のアミガサタケ料理で頻繁に登場するがやはりパスタである。
ついでオムレツやクリーム系のスープなどである。
和食では試したことがないが今年はたくさん採れたので、
何か和食に挑戦したいと思っている。



2011/06/25

まだあるアミガサタケ

職場の近くのC公園の土手沿いにひっそり身を潜めていた
マルアミガサタケです。
採るつもりもなかったし(個人的にシーズンは終了している)
ただ記録として写真だけ撮っておいた。

他にも大きく成長したものの誰かに踏みつぶされてしまってる個体も
ありました。
数はそれほど出なかったですが、C公園でも条件が整えば
発生することが分かり来年に向けて大きな収穫になりました。

ただしこの公園はたんぽぽが多く蚊もたくさんいて、
撮影した今日より数日前に除草剤や殺虫剤を撒いたという告知が
してあった。
よってこの周辺のきのこは薬品漬けになっている可能性もあるので
採取対象外とした。

最も薬品を散布する前の時期にきのこが発生していたら?という
可能性も十分あるので、来年の6月初旬にはまた訪れたいと
思ってます。



2011/06/23

テンガイカブリタケ

オオズキンカブリタケに似ているが それより小さくて傘の部分の
シワシワがなくツルッとした感じのこのきのこは
テンガイカブリタケです。

テンガイカブリタケは学名をVerpa digitaliformisという。
しかし北米ではその学名での存在は確認されてなく、
Verpa conicaという学名のきのこが存在する。
同一種ではないのかもしれないが、姿形がそっくりである。
アミガサタケを探しているとき、時期の早い頃によく見かけるのが
オオズキンカブリタケである。傘の部分のシワシワ具合が遠目で
見るとアミガサタケにそっくりに見えて、「おおっ!」と
胸騒ぎをすることがある。
しかしよく見ると本命のアミガサタケではなく、
外道のオオズキンカブリタケだったりする。
オオズキンカブリタケを英語でEarly Morelという。
そして発生も本命のアミガサタケが出てくる少し前から
発見できることがある。


テンガイカブリタケはSmooth thimble mushroomという。
実はオオズキンカブリタケもEarly Morelという名のほかに
wrinkled thimbleとも言う。
テンガイカブリタケはwrinkled(シワシワ)していないsmoothな
thimbleを持つとのことです。
ちなみにこのthimbleというのは裁縫の時に使う指抜きのことです。
テンガイカブリタケはアミガサタケのシーズンの終わりあたりで
出始める。さらにオオズキンのように大きくはなく、手頃な
サイズである。


オオズキンと同じく食菌だが、アミガサタケと同じように
一度湯でこぼさないと解毒できない。
しかしそれでもアミガサタケとの大きな違いは
オオズキンカブリタケやテンガイカブリタケは湯でこぼしても
中には神経過敏な人だと中毒を起こすこともあるようだ。
なので食する時は十分に気をつけてもらいたい。







2011/06/22

今年最後のアミガサタケ

今年最後のアミガサタケ探しです。
某の近所の公園に行ってきましたが、やはり新しく出たものはなく
前回の取り残し程度しかありませんでした。
踏まれてつぶれたのか、それとも自ら萎れていって土に
帰っていったのか、わずかにアミガサタケの傘の面影を残しながら
朽ち果てていくものが多かったです。
日中ずっと日陰になるところでひっそり大きく成長した個体を
発見しました。
傘の部分が落ち葉や枯れ枝で成長を阻害され、
体がくの字になっています。
結局、まともなものはたったの二本という寂しい結果になりました。
シーズンも終わりで、当然の結果と言えばそれまでです。

それにしても今年は雨が多かった。
ニュースで聞いたところによると、例年の倍近くの降雨量を
記録したそうだ。
もともと乾燥した地方で、近所の公園や裏山では年に一本
見つければラッキーくらいなので、今年のその異常な発生量に
ただ驚くばかりである。

発生した場所も違うのではっきりとは言えないが、
トガリアミガサタケに代表するBlack Morelは、雨が多かった今年でも
発生量に変化はあったが通常でないところでは、やっぱり確認
出来なかった。
対して、チャアミガサタケやマルアミガサタケに代表する
Yellow Morelは雨の影響をかなり受け、通常発見しないところでも
たくさん見つけることが出来た。

おそらくこのような恵まれた機会は数年に一度あるかないかだと思う。
たくさん採れたので 大事に乾燥させて、ちょっとずついろいろな
料理に使えば来年の来るべきシーズンまで楽しめるだろう。



2011/06/21

アミガサタケのパスタ

アミガサタケがたっぷり入ったパスタを作ってみた。
通常はクリームパスタ等のこってりしたもののほうがきのこが
ソースと絡み合い美味しいのだが、今回はあっさりと
オリーブオイルとその他スパイスのみで仕上げてみた。
いつもは乾燥させたものを使うのだが、最近は天気が悪くなかなか
天日で干すことが出来ないきのこを生で調理することにした。
生と言っても、一度沸騰した湯で加熱する。
アミガサタケは生食すると軽い中毒を起こす。
もっともこのグロテスクな風貌のきのこを生で食べる人等
いないと思うのだが・・・・。
採取する際、あれだけ脆かったきのこが一度火を通すと弾力を増し、
取り扱いが楽になる。
湯がいたものを冷水にさらして一口大に切り分け、
余分な水分をぞうきんを絞るようにぎゅっと絞る。
アミガサタケのパスタは作る前からきっと地味で不味そうな
色合いだと想像できたので、タマネギ、赤ピーマン、ズッキーニ
スナップエンドウを適度に切り分けておいた。
野菜ときのこだけだと某は良いのだが他の家族の者が文句を
言いそうなので、イタリアンソーセージを小さく切りつけたものを
先に炒めて別皿に置いておく。
イタリアンソーセージは辛口とかいろいろあるが、好みで好きな
ものを選べばよい。適度な塩分もあるので、あっさりめの
パスタに混ぜるにはちょうど良いと思う。
パスタをゆでている間に、弱火でオリーブオイル、鷹の爪、
すり下ろしたニンニクをじっくり炒める。
火の通りにくいタマネギから先に炒める。
この時点から強火にかえて手際よく具を炒める。
その後アミガサタケを混ぜて
野菜を炒めて白ワインで少し蒸らし気味に炒める。
そして茹で上がったパスタを投入して、各種スパイスを入れる。
人によって様々だが、塩こしょうはもちろん、オレガノ、バジル等
ハーブ類で味付けしても良いし、塩こしょうの後に粉末の
だしの素と、醤油を入れて炒め上げる和風パスタも美味しい。
飾りのミントの葉っぱの奥にソーセージが何個か見えます。
基本的に少しあっさり目ですが、ソーセージと一緒に食べると
塩気が調度いいバランスになって最高の味わいとなります。



2011/06/20

北米で見つけたハルシメジ

アミガサタケを探している時に見つけたきのこ。
どう見てもハルシメジに見える。
日本ではクサウラベニタケ(毒)に似たきのこですが、ハルシメジは
その名の通り春に発生するイッポンシメジの仲間です。
春先には他に見間違う種類のきのこが発生していないので、
判別は容易だという。

しかし北米では様子が違う。
標高が高く、緯度も高い地域では、春きのこの発生の時期が遅くなり
秋のきのこの発生が早くからおこるという現象がある。
つまりは同じ時期にいろんなものが発生しているということが
稀にあるのは事実だ。

さらにこのハルシメジは単生していた。
通常は株になって大量に群生しているものだ。
しかしそれも日本などの話であって、北米ではその例から
外れることが多いらしい。

もっとも一度にそう多くを発見することもほとんどなく
採れても一本や二本程度なので それを専門に狙う意味も少ない。

先の話に戻るが困ったことに北米では他にも春に発生するハルシメジの
仲間があるので、誤食などによる中毒を防ぐために
不確かなものには手を出すな!
と説明しているようだ。



2011/06/19

当たり年だった今年のアミガサタケ

もう本当に本当にアミガサタケはたくさん採ったので、
今年は終わりにしていたのに、菌界仲間の友人より
またまた近所の公園で出ているとの情報を得た。
気がつけば足が自然と公園のほうへ向いていた。
すこし老いてきたマルアミガサタケだが、人の歩く道のすこし
脇に外れたあたりに群生していた。
しかしほとんどが完全な老菌で、採取したのはわずかであった。
写真で見るとその大きさが分からないのが難点だが、
一番右上のは大きさは15センチほどで(元の部分は切り捨てた)
傘の頭部分はかなり大きくて24センチの円周であった。

全部で22本採取したわけだが、今年はどうやら当たり年のようだ。
毎年もしやと思ってその時期にはチェックを入れる場所では
毎年裏切られていて、
「この大切な短い期間にここに訪れたがために時間を無駄にした」
と、いつも思ってしまう。

また効率よく見つけるようになったという自分自身の技術も
進歩したかもしれないが、それにしても今年は大量発生している。
この調子で夏や秋のきのこも調子が良いことを祈りたいです。



2011/06/18

公園で見つけたマルアミガサタケ

もういよいよアミガサタケのシーズンも終わりを告げようとしている。
しかし数日前から雨の日がつづき、今年は出ないままで終わりそうな
きのこも季節がずれ 遅れて出てくるやつでもいるのではないかと
近所の公園に出かけてみた。
思ったとおりたくさん出ていた。
しかし乾燥していてもう採取できるような状態ではなかったので
そのまま放置した。

想像を超えた数のアミガサタケが出ていたので、近辺をあちこち
歩き回り探してみると
まだまだ出たばかりでしかも特大のYellow Morelがたくさん出ていた。
一本一本が手のひらにずしりとくる重量感のある個体が多かった。

昼間はたくさんの人々が散歩したり、芝生で寝転ぶ公園なのだが、
すこし木々が茂ったその奥にアミガサタケのシロが点在していた。

Black Morelがたくさん採れる里山のシロは車でないと行けない
遠いところだが、前回の裏山や近所の公園は自転車で行ける距離
である。
そして短時間にたくさんのアミガサタケが採れる。
一時間弱で27本採取した。
放置したものもたくさんあったし、何よりも蚊が多くて
同じ場所にじっとしているとすぐに蚊の大群が押し寄せてきて
とてもきのこ探しが安易にできる状態ではなかったことを考えると
かなりの上出来で感激である。

今年はもう探すのは終わりだと決めていたのに、雨が続いて
その後晴れ渡るとどうしても探しにいきたくなる。
今年はもう160本採取したことになる。
もういいだろう。
もう十分だ。